2021.06.01

6月のたより

 例年より早い梅雨入りとなり、雨の多かった5月でした。乾いた地面はうるおい、子どもたちが植えた植物(野菜・花)が恵みの雨を浴びてグングンと生長しています。子どもたちは植え付けを通して、固い殻で覆われた小さな種の中には命があることを知りました。種から芽が出て双葉になり本葉になったり、苗が生長し花が咲いて実がなったりする様を間近で見て、命が育まれていること、そこに自然の営みがあることを感じている子どももいると思います。

 早く梅雨入りした分、長梅雨になると言われています。6月は天候不順な雨の多い日が続くと予想されます。子どもたちはどんな環境でも心を動かし、感じたままを表現し、時に雨を喜び、雨の中に飛び込んでいく姿もあります。(もちろん、雨が続いて戸外遊びを満喫できない日が続くとそのエネルギーを持て余す事もあります。)子どもたちにとって雨の日は、傘をさしたり、レインコートを着たり、長靴を履いたりとそこに“非日常”を感じ、雨の中を歩いたり、水たまりに入ったり、それだけで冒険なのです。きっと、私たち大人が思う以上にその心はワクワクしていることでしょう。新調した傘をさして登園した子どもの足はいつになく軽やかで、初めてレインコートを着た子どもは、登園した際に小さな声で「レインコート(みて)!」と伝えてくれました。そんな姿からも、子どもたちは雨を楽しんでいることが感じとれました。
先日、強く降る雨を見て、「わぁ~、あめきれいだね ひかってる」という子どもの言葉にハッとさせられました。そう言われてよく見ると、大雨は雨粒が大きくはっきり見えて、角度により光って見えました。雨をそんな風に感じることのできる子どもの感性に心温められ、新しい発見をする事ができました。
~他にも、心洗われる子どもたちのつぶやきを保護者の皆様にお届けします~
たくさんの雨が降った日のこと。
*降りしきる雨を見ながら…『とまとさんが おみずがいっぱいだからもういらないって いってるよ』 『あんまりあめがふると およがなくっちゃ!』
*ウッドデッキを流れる雨をみて…『さかながおよいでるみたい』
*園庭一面の水たまりを見て…『こんなにふったら ありがおぼれるよ』 『ありさんのおんせんになるんじゃない?』
 このような、子どもたちの感性にふれると、心が晴れやかになります。私たち大人は『憂鬱な日がつづくな~。』『ジメジメするな~。』と、どちらかといえば悲観的になりますが、神さまが創られた命や自然にふれる中で、子どもたちのように不思議さやおもしろさ、喜びを感じ、移り行く季節を感謝して過ごしていきたいと思います。

園長 松尾 栄理香