2024.04.01

4がつのたより

 平年より早いと言われていた桜の開花も、菜種梅雨の影響もあり平年並みとなりました。

“春”の語源は、田畑を墾る(はる)や気候の晴る(はる)など諸説ありますが、草木の芽が張る(はる)という説が有力だそうです。春は、四季の中でも生命を芽吹かせ、躍動し成長する季節であることを意味しています。繰り返し訪れる春ですが、その表情は毎年異なり、それは、新年度を迎える幼稚園の表情と重なります。毎年、子どもたち一人ひとり違っていて、クラスの雰囲気も園全体の様子もその年年です。今年もたくさんの出会いに感謝して新年度の歩みが始まりました。

春は、色とりどりのお花であふれる季節です。園庭には、子どもたちが植えたチューリップが“あか・しろ・きいろ”と咲き誇り、春をお祝いしてくれているようです。桜やチューリップのように、誰の目にも留まる花もあれば、道端にひっそりと咲いている花もたくさんあります。子どもたちは、このひっそりと咲いている花を見つけることが、なんと得意なことでしょう。私たち大人が見過ごしてしまうものにも、子どもたちは目を留め、心を動かす瞬間がたくさんあります。新しい環境の中、子どもたちにとっては悲喜こもごもの4月です。感情を表現できる姿もあれば、ぐっとため込んでいる姿もあります。涙の理由も同じではないはずです。一人ひとりの心に寄り添いながら、子どもたちが神さまの愛、「愛されている自分」を感じて、安心して新しい生活を始めることができるように、丁寧にかかわっていきたいと思っています。子どもたち一人ひとりが『とっておきの一人』であるように、保護者の皆様方もまた『とっておきの一人』、私たち職員も『とっておきの一人』です。その一人ひとりが尊重され、

心を通わせて心が満たされる日々を積み重ねていきたいと思っております。

 

 ♪このはなのように うつくしいこころを かみさまください ちいさなわたしにも

このはなのように ひとびとをあいせる こころをください ちいさなわたしにも (幼児さんびかⅡより)

園長 松尾栄理香