2026.05.01

5月のたより

園庭のもみじが青々と茂り、新緑の季節を感じています。雨が降るたびにその生長の勢いが増し、この一ヶ月の間に、うす黄緑色の弱々しい新芽から、色鮮やかな緑へとその様を変えました。季節は春から初夏へと移り変わり、子どもたちが身にまとっていた洋服も、長そでから半そでへと軽やかな装いに変わりつつあります。地球温暖化と言われる昨今、この日々はどのくらい続くのかな~と思いながら、さわやかな風を感じて軽快に活動している子どもたちの姿に目を細めています。

園庭ではこいのぼりが気持ちよさそうに泳いでいます。ある日、そのこいのぼりを見て『あれにのってみたい!』と言った子どもがいました。それを聞いて『なんて素敵な感性なんだろう』と思いました。また、ある時には途中で雨がふってきたので、こいのぼりを下ろしたところ、「こいのぼりがいなくなってる…」と心から心配していました。子どもたちといると心が動く瞬間がたくさんあります。正門近くにある、プランターの植物にも関心を寄せる子どもたちも多く、毎日その変化に心を動かしています。「えんちょうせんせいちょっときて!」と言われたので、行ってみると年中さんが植えた苗に興味を示し、それが何であるかを尋ねてきました。「『ピーマン』って書いてあるね」と伝えると安心した様子でした。それからしばらく、プランターに生えてきた草の芽を摘んでいると手伝ってくれて、(子)「なんではえてきたんかね?」(私)「なんでだろうね…」(子)「かなしいよね」(私)「そうだね」こんなたわいもない会話をしながら過ごす時間はとても楽しい時間でした。

前園長の鈴木道子先生から『子どもたちのために』といただいていた遺贈金を用いて、先日、聖モニカ幼稚園に新しい遊具が仲間入りしました。本園には揺れる遊具がなかったため、『エッグブランコ』を選びました。子どもたちが遊び始めるにあたり、浪花チャプレンにお祈り・祝福をしていただきました。その際に、聖水を注ぐ場面があったのですが、子どもたちの中から「なんでみずをかけるん?」という問いがありました。するとチャプレンが「かみさまがつくられたからだよ」と答えてくださいました。そのやりとりを聞きながら、“疑問に感じること”“それを伝えること”は、『できるようでなかなかできないな』と思いました。

『「知る」ことは「感じる」ことの半分も重要ではないと堅く信じています。子どもたちが、出会う事実のひとつひとつが、やがて知識や知恵を生み出す種だとしたら、様々な情緒や豊かな感受性は、この種をはぐくむ肥沃な土壌です。幼い子ども時代は、この土壌を耕すときです。(*)』子どもたちと一緒に過ごしていると、このレイチェル・カーソンの言葉を思うことが多くあります。

園長 松尾 栄理香

(*)レイチェル・カーソン「センス・オブ・ワンダー」より