たくさんの行事がある二学期。その一つひとつを友だちと一緒に経験し、楽しかったという気持ちを味わい、達成感や満足感を積み重ねていきました。そうした中、子どもたちは仲間の存在の大切さに気づき、またいろいろな事に対する興味を深めていったように感じています。こうした経験を経て、今年もクリスマスを迎えようとしています。
先日はアドベント参観・礼拝に、お越しくださいましてありがとうございました。参観では『幼稚園の様子が分かってよかった』『子どもがお家で言っていることが理解できた』などの感想がありました。初めてアドベントの礼拝を一緒に守ってくださった方からは「クリスマスの素敵なお話が聴けてよかった。」「クリスマスを迎えるのが楽しみです。」経験されている方からは、「毎年、楽しみにしています。」「今年も新鮮な気持ちでクリスマスを迎えられそうです。」などの感想をいただきました。今年も皆様と共にアドベントを迎えられたことに、改めて心から感謝したいと思います。
クリスマスは、イエス様のお誕生をお祝いする日として毎年訪れます。今年も、エントランスにもクリスマスツリーやクリブが飾られました。毎朝、『おはよう』のあいさつをしているかのように、登園した子どもたちがクリブに近づいていきます。ある朝、「おれヨセフさんになるけん!」「わたしはマリアさまがいい」と会話しながら、クリブに触れている子どもがいました。この二人は年中組の子どもたちなので、『来年が楽しみだな~』と思いながら微笑ましい二人の様子をしばらく眺めていました。また、降園時にはちゅーりっぷ組の子どもたちが、保育室に入ると、クリブのところに行って、「ただいま!」と声をかけているそうです。クリブが子どもたちの心のよりどころとなっているようで、嬉しく感じています。保育室にあるクリブは、先生たちのお手製なのでよく見るとそれぞれの表情にユーモアがあり、どことなくほっこりします。よ~く見てみると赤ちゃんイエスさまをくるんでいる白い布が黄ばみ、宝物も変色し、何とも味のある風合いのクリブになっています。十数年という年月、毎年たくさんの子どもたちに見守られて、たくさんの子どもたちと一緒に、ここでクリスマスを過ごしたんだな~としみじみ感じました。子どもたちはそのクリブをドールハウスのようにして遊ぶこともあります。友だちとごっこ遊びのようにして楽しむ姿もあれば、一人でひっそりと向き合って静かに語りかけながら、クリブの人形とお話をしている姿も多くみられます。そこには子どもの世界があるので、少し距離を保って見守っています。残念ながらどんなお話をしているのか詳しくは分かりませんが、きっと子どもたちは、クリスマスの物語に思いをはせ、幸せな時間を過ごしているのだと感じています。子どもたちが降園した後のクリブは、朝の姿とは違い、いろいろな表情を見せてくれています。それを見るのも、この時期の楽しみの一つでもあります。
コロナ禍で、様々な行事が制限された時、ホールにみんなが集まって礼拝を守ることが出来ず、他の学年の様子を見ることもできない年が続きました。昨年から、コロナ禍前のように、みんなで一緒に集いイエスさまのお誕生をお祝いすることが出来るようになりました。クリスマス礼拝の翌日には、年中組や年少組の子どもたちがこぞって、年長さんが行ったページェントの役になるために小物を作ったり、衣装を作ったりして、あちらこちらに天使さんや博士さん、お星さまたちがいて、イエスさまのお誕生をお祝いしていました。その様子を見るだけでとても幸せな気持ちになりました。今年も年長さんを中心に、ページェントが行われます。年長さんは配役がありますが、毎年みんなが第1希望の役になれるとは限りません。クリスマスを通して、子どもたちも私たちも様々な思いに気づき、学ぶことがたくさんあります。子どもたち一人ひとりに神さまの豊かなお恵みがあり、嬉しいクリスマスの準備が進められますように…そして、世界中の誰もが、神さまの愛に包まれ、喜びと感謝に満ちたクリスマスを迎えられますように…☆
園長 松尾 栄理香