梅雨入りしたもののなかなか雨は降らず、今年は空梅雨となりました。各地では観測史上最も早い梅雨明けとなったところも多く、広島県もその一つです。雨の音を聞いたり、雨が滑るウッドデッキを眺めたり、雨に濡れる植物を観たり、水たまりの中を歩いたり…といったこの時期ならではの経験をすることがほとんどなく、梅雨明けを迎えました。この異常気象ともいえる現象は、地球の温暖化が影響しているとも言われています。温暖化により電力不足や水不足、自然災害など、私たちの生活は脅かされることが幾つもあります。しかし、これも私たち人間が招いたことであるということを覚えつつ、一人ひとりが微力ながら、できることを積み重ねることが地球を守り、私たちの生活を守ることにつながると信じています。
夏本番ですね!先日、蝉の抜け殻をもってきてくれた子どもがいました。まさか⁉と思いましたが、夏の到来を知らせてくれたのですね。今年は間違いなく、夏が長くなり酷暑となりそうです。新型コロナウイルス感染症対策も継続しつつ、熱中症や健康管理に留意して、よく食べてよく寝て、共に楽しい夏を過ごしていきましょう。子どもたちは、休息がうまく取れないことがあります。幼稚園でも“動と静”の活動のバランスを取りながら保育をしていきたいと思います。
過日、素敵なエピソードを聴きました。あるクラスで6月の聖書のことば『さがしなさい。そうすればみつかる』を唱えたあとに、ある子どもが「何がみつかるんだろうね?」と言いました。その問いかけに、子どもたちはいろいろと思いを巡らせて、一人の子どもが「子どもたちじゃない?だってイエスさまは、子どもたちがすきだから!」と言いました。その言葉を聞いて「おとうさんもおかあさんも、せんせいたちもみつかるよ。みんな“たいせつ”だから。」「みんなのいのちも!」「ひつじさんも!」と続きました。聖書の言葉には“たいせつなもの”という言葉は入っていません。だけど、子どもたちは「探すものは“大切なもの”」だと感じていること、イエス様のことを信じる心や自分の大切なものを考えて伝え合う姿に、担任はとても心が温かくなったと話してくれました。
このエピソードを聴き、私は子どもたちが『自分たちは神さまに愛されている』と感じていることをとても嬉しく思い、心があつくなりました。そして、自分が大切に思っているお父さんもお母さんも先生もみんな神さまから愛されていると感じられていることに、心が救われる思いでした。子どもたちが感じている『自己肯定感』をこれからも大切に育んでいきたいと思います。
園長 松尾 栄理香