急に肌寒くなり、北風が冷たく冬の足音が聞こえてきました。今年は、秋が短かったなぁ~としみじみ感じています。ある朝、「えんちょうせんせい おつきさま」と言って、一人の子どもが指さした先を見てみると空にはお月様が!澄んだ空に白く浮かんだお月様はとても美しかったです。その後も、別の子どもが「たいようとおつきさまがふたつもあるじゃん」と言いながら登園する姿もありました。子どもたちに心の潤いをいただいた朝でした。
先日は、保護者の皆様とアドベントの礼拝を守ることができましたこと、感謝しております。ありがとうございました。アドベントクランツの1本目のろうそくに灯りがともり、これからその灯りが1本ずつ増えていき、クリスマスが近づいて来るのを感じながら、子どもたちと共に、その日を楽しみに待ち望みたいと思います。クリスマスは、『イエス様のお誕生をお祝いする日』として毎年訪れます。そして、その繰り返しに意味があるとも言われています。毎年、クリスマスのお話にふれる中で、神さまはその時に適(かな)ったメッセージを与えてくださるそうです。2021年、皆様にはどんなメッセージが届けられるのでしょうか…。
アドベント礼拝でも触れました手作りのクリブ。保育室を覗いてみると、そのクリブを囲んで話し声が聞こえてきす。耳を澄まして聴いてみると、「マリアさんはここにおったことにするじゃん そしたらてんしがあらわれて 『あかちゃんがうまれます』っていうんよ」「あかちゃん はやくうまれてほしいよね」「マリアさんとヨセフさんは(イエスさまの)よこにおるってことね」などと言いながら、イエス様誕生の世界に入っている子どもたちによく出会います。数人で会話をしながらその世界を楽しむ姿もあれば、一人で静かに語りかけながらクリスマスの物語に思いを馳せる姿もあります。これまでのお祈りや聖書のお話を通して、子どもたちの中でイエス様の存在が大きくなり、大切な存在となっていることを感じます。子どもたちが降園した後のクリブは、朝の姿とは違ってさまざまな表情をみせてくれ、その様子にほっこりする日々です。
ある日、ゲームを進めているところに、一人の男の子が入れてほしいとやって来ました。これは、友だちみんなで協力してお化けに捕まらずに全員がゴールするというゲームです。一人でも捕まったら負けてしまうので、後から入ってくるとお化けに捕まる確率が高くなるため、『このゲームが終わるまで待ってほしい』と断った子どもがいました。それを聞いたゲームをしていた別の子どもが「まって、(状況を)はんたい(・・・・)こ(・)にししてかんがえてみて~。もし、○○ちゃんだったらかなしくない?」と声をかけ、その男の子を入れてあげることにしました。友だちを入れることをためらったことも、素直な気持ちだと思います。そのやり取りを見ていた男の子には、自分の気持ちだけではなく、困惑する友だちの気持ちにも心を寄せ、自分のためにいろいろと考えてくれている友だちの姿はどう映ったでしょうか。このエピソードを聴いて、子どもたちに気づかされること、学ぶことがたくさんあることを感じました。友だちと楽しさや喜びを分かち合うそのエピソードは、イエス様の愛にふれたようにも感じました。
園長 松尾栄理香